日本住宅とのつき合いは、30年前、農家が数戸しかなかった近隣の地で始まりました。区画整理により宅地化した土地の有効活用をしたいと考えていた私と、いい住宅を建てたいと考えていた現会長の滝村さんと、魅力的な賃貸住宅を建てれば、人が集まるのではないかと、考え方が一致し、その地に日本住宅の本社ビルを建てるとともに、賃貸住宅によるコミュニティづくりをスタートさせました。実際に建てると、近くにあった卸売市場に来る生産者の人びとが、自分もやりたいと相談に来ることになります。それで日本住宅を紹介しています。私は、現在賃貸住宅をおよそ30棟、120世帯、貸事務所を2軒所有し経営しています。矢巾のSky City Yahabaもその一連の物件で、大学病院が来ると言うこともあり、新しい視点で賃貸住宅づくりに取り組みました。

Sky City Yahabaは、人口増加がつづく矢巾町において、住居が不足し、地主様にアパート建設への協力要請にお応えいただいた物件です。当地は、駅、ショッピングセンター、岩手医大に近く、しかも盛岡都市圏にあるという条件から、岩手県人だけでなく医療関係者など他県からの流入も考えられます。多様な入居者を考慮し、バラエティに富んだ、賃貸住宅づくりが必要になると、オーナー様と意見が一致しました。従来のアパートと差別化し、ステータス、ライフスタイル等々をベースに、次の世代につづくコミュニティの創造を目指しました。3階建てのブロナＭ、インナーガレージタイプのブロナGは、いずれも当社では県内に例のないタイプで、さっそく入居者が決定しています。

日本住宅は、創業当初から不動産管理についても並行し、オーナー様へのサポート、入居者の募集やサービスのサポートなども行っています。当社の誇る98％の入居率は、オーナー様のお考えと、実際に建てた賃貸住宅の品質に大きく左右されます。Sky City Yahabaは、貸家タイプでなければだめというお客様や、ファミリーで住むという医療関係者、単身の医学生や医療関係者、雪が心配という他県からの人びと、駅に近いことから盛岡や近隣に通勤する共稼ぎの夫婦など多様な入居者のニーズに応え、ステータスを軸にコミュニティがつくられています。まさに当地ならではの企画とつくりで、おかげさまで順調に滑り出し大変な人気になっています。

Sky City Yahabaは、医療関係者など同じライフスタイルを持つ人びとの快適性を目標にしました。約1,200㎡の敷地に、ブロナM＝2LDKのメゾネットと1LDKの重層3階建を2棟、ブロナG＝インナーガレージつきの2LDK3階建1棟、2パターンのブロナを置き、白を基調としたモダンなデザインでミニ・コミュニティをつくり、既存物件との差別化を図りました。いずれの世帯も、1坪のユニットバスと広い収納スペースを確保し、ファミリーから単身者まで幅広いニーズに対応できる設計です。また、駅に近いとはいえ、岩手県は車移動が基本の生活スタイルです。そのために、必要な駐車スペースとしてブロナMのメゾネット用に各2台分、１LDK用に各１台分、ブロナGにはインナーガレージのほかに各1台、さらに来客用を設けました。