Extra News4 岩手県花巻市

Extra News4 岩手県花巻市
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  • ビズハウジングニュース

48棟、84世帯を経営。 岩手県花巻市における挑戦。
住居人気エリアへ、パイオニア的アパートメントコミュニティ

花巻市は岩手県のほぼ中央にあり、北の盛岡市と南の北上市とともに北上川流域の工業化を進めています。しかし生産年齢人口率が57%、高齢人口率30%、持ち家率75.5%、空き家率12.7%で、日本がたどるであろう少子化の未来を一足先に歩いています。さらに住宅という視点で見ると、核家族化や単独世帯がいっそう増え世帯数が増加し、これに伴いこれからの持ち家や賃貸住宅、そのあり方や形が問われることとなっています。幸い、交通至便であるとともに環境に恵まれている点と、北上川流域のベッドタウンとしての高い評価があり、また昼間人口より夜間人口の方が多いことも確認されています。本号では、ここで48棟、84世帯の賃貸住宅に加え1棟のデイサービスを経営しているケースを紹介します。

物件概要

❶パークサイドクオーレ [コンセプト]風除室を設けたファミリー向けアパート
・重層タイプ(2棟):2LDK/12世帯
・メゾネットタイプ(1棟):3K/3世帯

❷クオーレ [コンセプト]商業施設近く、生活の快適性を求めた複合貸家タイプ
・重層タイプ(3棟):2LDK/6世帯、
 2K/6世帯、1LDK/2世帯
・メゾネットタイプ(3棟):2LDK/6世帯
・戸建2階建タイプ(1棟):3LDK/1世帯

❸プラネッツ [コンセプト]様々な間取りタイプとニーズに合わせた居住空間
・メゾネットタイプ(1棟):3K/2世帯
・長屋平屋タイプ(1棟):2LDK/2世帯
・戸建2階建タイプ(10棟):3LDK/2世帯、2LDK/8世帯
・戸建平屋タイプ(2棟):2LDK/2世帯

❹エレガンスヒルズ [コンセプト]広い間取りと外観に重点を置いたタウン型戸建
・戸建2階建タイプ(12棟):3LDK/10世帯、2LDK/2世帯
・戸建平屋タイプ(1棟):2LDK/1世帯

❺プロバンス [コンセプト]フランス風の外観と広い間取りで住みやすさを追求
・メゾネットタイプ(2棟):3LDK/4世帯
・戸建2階建タイプ(2棟):3LDK/2世帯

❻ファランドール [コンセプト]コンビニに近く、利便性を重視したファミリー物件
・メゾネットタイプ(3棟):2LDK/6世帯

❼ビアン・メゾネット [コンセプト]貸家感覚でプライバシーを確保
・メゾネットタイプ(3棟):2LDK/6世帯
・戸建2階建タイプ(1棟):2LDK/1世帯

❽花北デイサービス [コンセプト]リハビリを中心とした自立支援型介護

オーナー様の目

もともと持っていた土地で田んぼをやっていたのですが、赤字用地だったので転用を考えていたのです。花巻は、盛岡と北上の中間にあり、また空港もあり交通の便もよく、会社勤めの人にはもってこいの場所と考えて、賃貸住宅をすることにしました。当地では空き家が少ないのですが、不動産会社などの情報を元に賃貸への入居希望を探ってみると、広さや品質にいろいろなニーズがあることがわかりました。たとえば1K等に住まわれているご入居者様が、同棲や結婚で広い間取りに住み替えされるがよくありますが、これから賃貸を維持していくには、そういった人々のために生涯を通じて活用できる賃貸というものが必要になると思い至ったわけです。またここでは高齢化がどこよりも進んでいますが、デイサービスも、その流れのひとつです。皆様にとっていい間取りの部屋を増やすことで入居者を増やす。入居が増えるとしっかりと家賃収入として入ってくる。それを基に、地元だからこそできる賃貸をやる。そう考えています。

不動産会社の目

オーナー様とのお付き合いは、私が日本住宅で営業職についていた16年前から。オーナー様は土地があるから賃貸をやるというのではダメで、賃貸を事業としてつくりあげ、また居住価値の高い街をつくり、それを次の世代につなげていきたいとお考えでした。私は10年前に独立して不動産会社を起こし、オーナー様に法人化を提案するとともに、賃貸の事業化やデイサービスなどのお手伝いをしてきました。多くの賃貸住宅を経営されていますが、入居を確保するためには、入居者それぞれのニーズに合った広さと、アパートや戸建てなど多様な住居を維持し続ける必要があります。日本住宅は、昔から部屋の間取りや地域需要に関して事前に相談に来ていますが、私としても不動産業としての知識を与えてしっかりとお客様と打合せし、ともに事業存続を考えています。そんな信頼関係で、これからもいい仕事をしていこうと思っています。

営業マンの目

花巻は、少子高齢化がいち早く進んでいるところで持ち家率も高く、賃貸住宅を成功させるためにはやはり、居住価値を高めるというところをポイントに考えなければならないと考えていました。オーナー様はすでにたくさんの賃貸をお持ちで経験も豊富です。日本住宅では、地元をよく知り、地元のことを一番考えている不動産会社様と連携し、街づくりをベースにこれからの賃貸住宅を試行錯誤し、自由設計でさまざまな間取りが提案できるという当社の利点を最大限に生かして、お施主様が潤うことを絶対条件として提案を行いました。大手建築会社との熾烈な競合ではありましたが、お客様のひとつひとつの気持ちを伺い相談することによって、より良い方法と答えを出すことができました。84世帯ですが、ファミリータイプですので御夫婦様が一緒に住んでいれば168人、子供さんが一緒に住んでいればおよそ300人が暮らしています。賃貸住宅が人口定着に少しでも貢献できればうれしいですね。

設計者の目

設計ということでいえば、賃貸事業としての収益性と入居の安定性のベストバランスが最大のテーマです。それは、常に入居の希望があること。つまり、毎日帰ってくる場所なので、苦なく快適に暮らしていけるということを基本にしています。この物件に関して言えば、収納をできるだけ大きくとり住み替える際にモノを整理してしまえ、きれいに暮らせること、そしてリビングをできる限り広くし、快適に時を過ごせるように工夫しました。私自身この地域が好きだという気持ちを持ち、ここに移り住んでくる入居者の方々にも、ここが好きで花巻を好きになってもらえるように熱意をもって設計に臨みました。持続可能性のあるものを作っていくというのが私たちの使命です。